揶揄とユーモアの |
長野県無形民俗文化財 奴踊りと奴歌 |
お急ぎの方は赤文字をたどってください。
平成28年奴歌
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8月28日奉納 |
1 申年は 降雪少なく露空で 望む天水ままならず 猛暑に耐える作物も 氏神様のご利益で 豊かな実りに息をつく 風おだやかな大祭り 2、復興の シンボル村住完成し 過疎と高齢集落崩壊か 堅い絆に夢かけて 瑞穂長崎合併し 知恵出し汗かきまっしぐら 共に生きると合言葉 3、国々が 集い育む五輪の火 不毛な争い止まぬ世に 未来へ向かう道しるべ 多様な価値を分かり合い 戦火の無くなる世界へと 祈って踊る奴共 |
奴の出で立ちは、諏訪様の神紋である梶の葉の前掛けに赤ずきん、赤ふんどし髭など各自工夫して着け、赤脛に荒縄を巻き、白足袋に草鞋を履き、腰にに木刀を差す。 奴の行列は神輿のをお守りする先触れの意味もあり、神輿の渡御行列の先頭に立って神社の庭に到着する。神輿が庭を回り拝殿前に収まると毎年決められた獅子との順番によって舞う。人数12名で踊ることを奴を振るという。古くからの習慣で5地区から出役するが、最近過疎のため出役の地区は減少。小学校の先生などに御願いして人数を揃える。 |
まず1列に整列、先頭の奴は4b有余の長柄という長い竿の先に山鳥や鶏の尾羽をつけたものを持つ。この奴が2,3回振りながら列を抜け出し進行方向に向って立ち、竿を地面に下ろす。奴の先頭に立って案内してきた陣笠に裃をつけた警護が神前に向かって立つ。 |
長柄の授受が二番目と先頭の奴との間でなされる。先の奴が神前に向かないので奴頭が直す。 |
奴頭は長柄を拍手して取り上げ、取られた奴はひと振りふた振りして後ろに下がる。 |
竿の先から2b余の糸に短冊形の金紙をつるしたものを地面荷下ろし、釣りのように三度竿をあげて民意を吸い上げる。庶民に代わって民意を神に奏上するためであろう。この所作が終わると長柄を立て、右手で三度ゆすりあげて、左手に持ち替え左肩に担ぐ。 |
この時蹲踞して待っていた奴共は一斉に立つ。先頭の奴頭に手足を揃え「ヨイトマカサーノヨイ」と、身振りおもしろく 真ん中に立つ警護を中心に輪になって踊り出す。裃の役は警護と言って争いなどのあった時奴の中をまとめる責任を持つ。 |
かけ声かけながら踊り一周して先頭の奴頭が神前に来ると、腰の刀にの鍔のあたりを握り、大声で「申す」と声を掛け、天の一角をにらむ。他の奴共も一斉長柄を地面に立て右手は竿に左手をに内側を向きそれぞれ刀に手を掛け右足を一歩引き天の一角をにらむ。一番最後尾の奴が奴頭の左となり、歌を書いた扇子を広げ一節ずつ大声で読み、他の奴が後について繰り返す。 |